行政マンのダウン症育児日記(18:2006/3/22記)

幸せなおやつ 

 正月明けの3連休。ポッコリできた歩と二人っきりの時間。

 ママは久しぶりの美容院にかこつけて、何やら買い物に行く様子。年末から仕事が忙しくて、ウイークデイは歩の世話をほとんどお願いしてしまっているだけに、休日は立場が弱い…。

 

 家事は午前中のうちに片付けて、今日は歩の大好きなミートソースで、パスタのお昼ご飯にしよう!作り方は簡単、たまねぎをみじん切りにして、小麦粉と一緒によく炒める。それに塩と、ケチャップ、お水を加えて、はい出来上がり!普通のパスタは食べにくいから、今日はペンネを茹でてみた。表示時間より少し多めに茹でるのがいいみたい。パパのご飯は、朝の残りのお味噌汁に、豚肉と白菜、筍、えのきだけの炒めもので、こちらも簡単に済ませちゃおう。

 大人が食べるとちょっと甘めで、もの足らないけれど、歩はこのミートソース(といっても今日は肉抜き)をほんとによく食べる。このレシピは保育園からもらってきた「豆腐のミートグラタン」から少し拝借したもので、こちらは園児の人気メニューとのこと。安心できる食材で、手作りの食事を食べられるなんて、やっぱりありがたいことだと思う。

 歩の豪快な食べっぷりを眺めていたら(もちろんお世話をしながらですよ)、もっと手作りのものを食べさせたくなった。お菓子でも作ってみようかな、なんて。

 

 お昼ご飯を終えて、服を着替えて、和室で追いかけっこをひとしきり。いつもの追いかけっこに、ちょっと変化をつけて、部屋の真中に布団でお山を作ってみる。そのまわりを、歩の移動手段にあわせて、二人とも、はいはいでグルグル、グルグル。

 ちょっとお尻を見せてゆっくり逃げたり、息を潜めて待ち伏せしたり。最後はお山を崩して、布団の中にかくれんぼ。キャッ、キャッいって、全身運動をしたその後は、ちょっとのだっこであっという間にお昼寝でした。

 

 さてさて、歩が眠ったところで、お菓子作りの開始だ。単なるあまーいお菓子じゃつまらないので、この際、歩睦の嫌いなものも混ぜちゃうことにした。そこで、最近とんと口にしなくなった、にんじんを使ったにんじん蒸しパンに決定。薄力粉とベーキングパウダーを振るいにかけておいて、卵と砂糖と水に、すりおろしたにんじんを加える。これらをしっかり混ぜ合わせて、サツマイモとりんごの角切りを入れ、型に流し込んで、蒸し器で待つこと40分。

 いい感じに蒸しあがったところで、歩もお目覚めだ。

 

 で、歩は蒸しパンをちゃんと食べたかって?

 もちろん。それは、それはたくさん食べたわけで、どのくらい食べたかというと、あんまり食べ過ぎて、夕飯をほとんど食べずに、そのまま寝ちゃったくらいだったのだから(休みの日なので、まあ、それもありかな)。

 それにしても、自分が作ったものを、おいしそうに他人が食べてくれるのは嬉しいものだ。ましてやそれがわが子ならば、何事にも勝る幸せな瞬間というもの。子育てに一生懸命になる主婦の気持ちが分かる気もしてくる。これだけ喜んでくれるのならば、ひと手間、ふた手間かけても報われるというもの。だいたい料理なんて、レシピどおりにやればそんなに大きく失敗することはない。時間と、余裕と、ちょっとの慣れさえあれば、OK。

 

 世のお父さん方、たまには子どものために台所に立つのもいいのです。普段料理をしないお父さんだからこそ、いつものお母さんの味とは違った美味しさがあるはず。なあに、ちょっと失敗するぐらいでちょうどいいんです。それも含めて、味付けのうちですから。

 ひと味違う休日の過ごし方、いかがですか?